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家づくりの基礎知識 -農地に家を建てるには-

  農地を住宅の建築地など農地以外の目的に使用(以下「農地転用」という)するために購入する場合には、農地法第5条の規定に基づき、都道府県知事の許可を受ける必要があります。


許可申請の手続きとしては、農地の所有者(売り主)と買い主が連署した許可申請書を、農地が所在する市町村の農業委員会を経由して都道府県知事に提出することになります。
この申請書には、申請者の住所・氏名、土地の表示、転用計画の内容などを記載し、土地の登記簿謄本、土地の位置図、農地転用予定地に小作人がいる場合には小作人の同意書、農地転用予定地が土地改良区の地区内にある時は当該土地改良区の意見書などの書類を添付する必要があります。
また、農地転用予定地が「農業振興地域の整備に関する法律」に規定する「農用地区域」内にある場合には、その農地を農用地区域から除外してから農地法の許可を受ける必要があります。


農用地区域からの除外は、次のような手順に沿って行われます。
・農地の所有者から市町村の担当課に対して除外の申し出を行います。
・市町村は除外が可能かどうかを判断します。
・除外可能の場合に市町村は農用地利用計画の変更案を作成し、一定期間公告・縦覧を行います。
・市町村と都道府県知事が協議し、知事の同意を得て農業振興地域整備計画を変更し、再度公告・縦覧を行います。
・特に異議の申し立てがないことを確認した上で、初めて除外が認められます。



このように農用地区域からの除外にはかなりの時間と手間を要するので、農地転用を行う場合には事前に市町村の担当課と相談することが必要です。なお、・の判断に際しては、
1)転用が必要かつ適当なものであり農用地区域外に代わりの土地を見つける事が困難であること
2)その土地が土地改良事業など農業生産基盤整備事業が完了した年度の翌年度から8年を経過していること
3)転用する事が農用地の集団化・農作業の効率化など効率的かつ総合的な農業に支障がないこと
4)転用によって同じ農用地区域内にある施設の機能に支障がないこと
という基準に沿って検討されます。


さらに農地法とは別に、建物などを建てるための土地の区画形質の変更、つまり土地に手を加える開発行為を行う場合には、都市計画法第29条の規定による開発許可を受ける必要があります。特に都市計画で市街化調整区域とされた区域内の土地では、面積の大小に関係なく開発許可が必要となります。
ただし、農家住宅の建設など一定の要件を満たすものについては、許可がなくても開発行為を行うことができます。 なお、お目当ての農地の転用に対して、どのような手続きが必要となるかについては、農地転用の相談窓口である農業委員会事務局にて事前に相談することをおすすめします。
 
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